印刷業の値上げ根拠とコスト上昇率の試算【2026年9月】用紙・人件費の上昇で+5.1〜+5.4%

取引先に値上げを申し入れるとき、「なぜその幅なのか」を数字で示せると交渉は「お願い」から「説明」に変わります。このページでは、公的統計の前年同月比に印刷業の標準的なコスト構成比(仮定)を掛け、コスト上昇率を試算します。実際の値上げ幅は、取引先ごとの個別交渉で自社が決めるものです。加重平均とは、費用ごとの比率で重みを付けた平均のことです。

人件費を「春闘(中小)4.25%」で計算した場合 → +5.1%

費目構成比(仮定)上昇率寄与
非塗工印刷用紙15%+7.6%+1.14pt
塗工印刷用紙15%+3.6%+0.54pt
印刷インキ5%+18.9%+0.94pt
事業用電力5%+9.3%+0.47pt
軽油2%+28.1%+0.56pt
人件費35%+4.2%+1.49pt

構成比に含まれない残り23%は据え置きと仮定。

人件費を「最低賃金5.0%」で計算した場合 → +5.4%

費目構成比(仮定)上昇率寄与
非塗工印刷用紙15%+7.6%+1.14pt
塗工印刷用紙15%+3.6%+0.54pt
印刷インキ5%+18.9%+0.94pt
事業用電力5%+9.3%+0.47pt
軽油2%+28.1%+0.56pt
人件費35%+5.0%+1.75pt

構成比に含まれない残り23%は据え置きと仮定。

人件費の根拠に使える公表資料

公正取引委員会・内閣官房「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」は、労務費上昇の根拠として最低賃金の上昇率や春季労使交渉の妥結額などの公表資料を用いることを示しています。2026年度の最低賃金は全国加重平均1,121円→1,177円(約5.0%増)、経団連の2026年春闘最終集計では中小企業の賃上げ率4.25%でした。

使うときの注意

構成比は仮定です。自社の材料費・人件費の比率に置き換えると結果は変わります。下がった費目がある場合もそれを含めて示すことが、取引先に信頼される根拠資料の条件です。本ページは一般的な試算であり、個別の取引条件や法的な適否を判断するものではありません。

出典: 日本銀行 企業物価指数・企業向けサービス価格指数(2026年8月、前年同月比)/厚生労働省 令和8年度地域別最低賃金/経団連 2026年春季労使交渉 中小企業業種別回答最終集計
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更新日: 2026-09-29|競合分析ナビ|Nexus Data Studio